補陀落山 観音院 長尾寺

【御詠歌】
あしびきの山鳥の尾の長尾寺
秋の夜すがら御名を唱えよ

長尾天満自在天神宮

平安時代、当長尾寺に明印という名僧がいた。讃岐国司であった菅原道真公と親交厚く、延喜二(九〇二)年、道真公が九州へ左遷のときに志度浦に出て「不期天上一円月、忽入西方万里雲」の詩を贈って心を慰めた。公もまた詩と自画像を明印に与え別れを惜しんだが、後にこの古事により、宝永七(一七一〇)年、天満自在天神宮として建立、当山鎮守として祀られている。※画像1

本堂

天和3年(1683)、藩主松平頼重が堂塔を建立しました。本尊は、幾多の火災でも難を逃れ、秘仏として讃岐七観音の中でも当国七観音随一と指定しました。※画像2

長尾寺の歴史・由来

明治維新以後、本坊は学校や警察、郡役所などの公共施設に提供された寺。地元では「長尾の観音さん」や「力餅・静御前得度の寺」として親しまれています。開創は聖徳太子という説もありますが、天平十一年に行基菩薩の説が一般的。行基がこの地を歩いていると道端に楊柳の霊夢を感じ、その木で聖観音菩薩像を彫造し本尊としました。その後、弘法大師がこの寺を訪れ、入唐が成功するように年頭七夜に渡り護摩祈祷を修法して国家安泰と五穀豊穣を祈願されました。その祈願は現在にも受け継がれ、毎年正月の七日には「大会陽」が盛大に開催されています。

唐から戻った大師は、再びこの地を訪れ「大日経」を一石に一字ずつ書写し供養塔を設立し、その時に真言宗に改宗。長きに渡り多くの天皇から帰依された寺でしたが、天正の兵火により、本堂以外は灰燼に帰します。江戸時代に藩主松平頼重が、堂塔を整備。その時に天台宗に改めています。

長尾寺の見どころ

大会陽力餅・本堂・静御前剃髪塚(静御前が母の磯禅尼とともに得度した後、髪を埋めたと言われる塚。)

長尾寺の年中行事

初天神
(併せて筆供養お炊き上げ)
日時:1月25日
秋例大祭
(前日宵宮)
日時:10月第2日曜

第87番札所 補陀落山 観音院 長尾寺
(ふだらくさん かんおんいん ながおじ)

宗派
天台宗
本尊
聖観世音菩薩
開基
行基
創建
天平11年(739)
真言
おん あろりきゃ そわか

アクセス情報

所在地
〒769-2302 香川県さぬき市長尾西653
電話
0879-52-2041
駐車場
あり
宿坊
なし
公式HP
http://nagaoji.com/

志度インターチェンジから長尾へ。約6km。
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