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往生に望みをかくる極楽は
月のかたむく西寺の空

室戸岬から海岸沿いに西北に向かうと、土佐湾につき出した小さな岬がある。硯が産出するので硯が浦ともいわれる「行当岬」である。その岬の頂上、原始林の椎に覆われて静寂さがただよう境内が金剛頂寺であり、室戸三山の一寺院として「西寺」の通称でも親しまれている。朱印も「西寺」と捺される。当寺から4kmのところに女人堂と呼ばれる不動堂がある。若き弘法大師はこの間を毎日行き来し修行した霊地であり、行道したことから、「行当」はその名残かもしれない。縁起によると、大師が平城天皇(在位806〜9)の勅願により、本尊の薬師如来像を彫造して寺を創建したのは大同2年と伝えられている。創建のころは「金剛定寺」といわれ、女人禁制とされて、婦女子は行当岬の不動堂から遙拝していたという。

次の嵯峨天皇(在位809〜23)が「金剛頂寺」とした勅額を奉納されたことから、現在の寺名に改め、さらに次の淳和天皇(在位823〜33)も勅願所として尊信し、住職は第十世まで勅命によって選ばれており、以後、16世のころまで全盛を誇った。
室町時代に堂宇を罹災したこともあったが復興ははやく、長宗我部元親の寺領寄進や、江戸時代には土佐藩主の祈願所として諸堂が整備されている。昭和になって注目されるのは正倉院様式の宝物殿「霊宝殿」の建立である。平安時代に大師が各地を旅したときの「金銅旅壇具」は、わが国唯一の遺品であり、重要文化財が数多く収蔵されている。

収蔵する木造阿弥陀如来坐像、板彫真言八祖像、銅造観音菩薩立像、金銅密教法具、金銅旅壇具、銅鐘、金剛頂経などはすべて国指定重要文化財。
境内に自生する天然記念物。
鯨の供養塔があり、別名「クジラ寺」ともいわれる。

大師が炊いた米が一万倍に増え、人々を飢えから救ったという。
●日時:旧暦3月21日
●場所:大師堂
●日時:12月31日〜1月8日
●場所:本堂

| 宗 派: | 真言宗豊山派 |
| 本 尊: | 薬師如来 |
| 開 基: | 弘法大師 |
| 創 建: | 大同2年(807) |
| 真 言: | おん ころころ せんだり まとうぎ そわか |
| 住 所: | 〒781-7108 高知県室戸市元乙523 |
| 電 話: | 0887-23-0026 |
| 駐車場: | 普通20台( 200円) マイクロバス3台( 400円) 大型3台(1,000円) 各午前7時〜午後5時 |
| 宿 坊: | 100名 |